腰部脊柱管狭窄症

その他の治療

鍼灸(はり・きゅう)での治療

鍼灸での腰部脊柱管狭窄症の治療は、椎間関節部と椎間孔周辺の部位に対して、刺激を行う方法で行います。1週間間隔で行うのが一般的なようです。

腰部脊柱管狭窄症に対して鍼灸治療を行った結果の報告がありますが、それによるとほとんどの点において症状の改善が見られたと言います。この治療は、腰から脚にかけて痛みやしびれがある、神経根型の患者に対する効果で、詳しい改善点としては次のようになっていました。

  • 下半身の痛みの軽減
  • x歩行能力の改善
  • 日常生活動作の改善
  • 歩行距離の延長

参考:日本温泉気候物理医学会「腰部脊柱管狭窄症に対する鍼灸治療の臨床的研究」)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/onki1962/62/4/62_4_201/_article/-char/ja/

このように、腰部脊柱管狭窄症で見られる症状の多くに改善が見られ、鍼灸治療は腰痛や腰部脊柱管狭窄症に、一定の効果が期待できると言えるでしょう。

鍼灸治療の効果とは

鍼灸は体の特定の部位を刺激することによって、体内の内因性オピオイドというホルモンを増やす効果があります。

内因性オピオイドとはモルヒネのような働きをするホルモンで、脳に痛みを完治させない働きがあります。このホルモンの働きによって、腰痛や肩こりなどの痛みを緩和させることが可能というわけです。

また、鍼灸治療は人間の体に様々な効果をもたらすため、腰痛や肩こりを改善させるためだけのものではありません。鍼灸の刺激は血行促進の役割も果たしており、疲労の原因物質を排出する働きもあります。

さらに、自律神経を正常な状態に整え、免疫力を高めることで自己治癒能力を高めるという効果も期待できるでしょう。

鍼灸治療では、このように痛みを軽減させる効能と、人間の体を良い状態に整える効能があります。腰部脊柱管狭窄症においては、内因性オピオイドと血行促進によって痛みを和らげてくれる効果が期待できます。

そして、疲労物質を排出することで腰の疲労を軽減し、自己治癒能力によって症状の改善ができる可能性もあります。

カイロプラクティックでの治療

腰部脊柱管狭窄症に対しては、ずれている椎骨を正常な位置に戻し、神経の痛みを緩和します。さらに、血流を改善させることによって椎間板などの変形を治し、腰をしっかりと支えられるように、筋肉の働きを正常にする治療を行います。

カイロプラクティックでの治療は、主に腰部脊柱管狭窄症による痛みの改善と、日常動作の改善に効果を発揮します。腰部脊柱管狭窄症でカイロプラクティックの治療を受けた方に、改善度のアンケートを取ったところ、痛みと日常動作の改善に特に効果があったそうです。

  • 寝返り動作
  • 立ち上がり動作
  • 歩行

これらの3つにおいて、整形外科での治療よりも、カイロプラクティックの治療の方が改善された、という結果になりました。

参考:日本カイロプラクティック徒手医学会誌「カイロプラクティック治療と整形外科治療との間の満足度及び改善度比較研究」
http://www.jishinkai.jp/pdf/ronbun.pdf

その他の、椅子に長時間座る、重いものを持ち上げる、中腰になる、などの姿勢の時には、整形外科の治療と大差がありませんでした。ここから、カイロプラクティックと整形外科の治療は、ほぼ同等の効果を発揮すると言えるでしょう。

カイロプラクティックの効果とは

カイロプラクティックは、体の不具合を自身の力で改善しようとする治療法で、自己治癒力を高めることが目的となります。脊椎と骨盤を手技によって矯正することで、脊椎の変形による神経の圧迫を改善して、体を正常な状態へ導きます。

脊椎は体の中心となっている部分で、骨盤は体の土台となっている部分です。体を支えている2つの部分を矯正することで、関節の動きや神経の伝達を正常にして、全身に効果をもたらすと考えられています。

効果としては筋肉の緊張が和らぎ、圧迫されていた神経が解放されることで痛みを改善します。

腰部脊柱管狭窄症は、椎間板の変形や背骨の突出などで、心経が圧迫されることで痛みを感じる疾患です。そのため、カイロプラクティックの脊椎の矯正は、痛みに対して直接的な効果が期待できるでしょう。

さらに、人間の体を本来の状態に戻すことで自然治癒力を高めるため、腰痛や腰部脊柱管狭窄症の悪化を予防できる可能性もあります。

AKAでの治療

AKA-博田法とは、仙腸関節の遊びを失くすことによって、関節の動きを改善させるという治療法で、カイロプラクティック同様手技での治療です。

仙腸関節は、骨盤と脚の付け根の骨が接する部分の関節のことで、ぎっくり腰の原因となる関節でもあります。AKAではこの関節を正常な状態に戻すことで、腰部関節の動きを改善し、腰痛による痛みを軽減させます。

腰部脊柱管狭窄症では、脊柱管の狭窄ではなく、関節機能の障害が原因の場合もあると言われており、関節機能障害で痛みを感じている場合には、AKAによる改善が期待できるでしょう。

残念ながら、脊柱管の狭窄が原因であった場合には、他の治療法でなければ治療はできませんが、痛みやしびれを軽減する効果は、AKAでも実感することができます。

参考:日本関節運動学的アプローチ(AKA)医学会ホームページ
http://www.aka-japan.gr.jp/index2.html