検査について

ここでは腰部脊柱管狭窄症の検査の流れについて解説します。

こんな症状になったらまず病院へ

腰痛や腰まわりの違和感が三週間ほど続く場合には、詳しい検査を受けることをオススメします。特に、足の痛みやしびれが併発する場合、腰部脊柱管狭窄症の疑いがあります。

「腰部」という病名からも、腰に関する症状を訴えるのが当然だと思われがちですが、太もも・ふくらはぎ・足の裏など、下肢にのみ症状が出ることも。30分程度の歩行が困難であり、少し休むとまた歩けるようになるというのも、この疾患の特徴です。

「安静時にも症状が回復しない」「排尿障害が見られる」といった場合には、症状が進行している可能性が高いため、早急に整形外科で受診する必要があります。

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腰部脊柱管狭窄症の具体的な検査・診断方法

問診と身体所見による症状の確認に加え、レントゲンなどの画像検査による総合的な診断が行われます。

「立っているだけでも症状が出る」「手押し車の支えがある歩行では症状が出にくい」といった、腰部脊柱管狭窄症に見られる特徴を確認。神経反射や感覚機能の異常、筋力などから、障害を受けている神経を推測します。

間欠性跛行(かんけつせいはこう)や排尿障害といった症状、足と腕それぞれの動脈の拍数・血圧の差から、腰部脊柱管狭窄症に合致するかどうかを判断します。

さらに、より正確な診断をするために、レントゲンやMRI、CT、脊髄造影を用い、画像診断によって病名の特定に至ります。

画像検査のみでも病気の特定はほぼ可能なのですが、症状が非常に似ている「閉塞性動脈硬化症」などとの誤診を避けるために、多くの検査が並行して行われるのが一般的です。

閉塞性動脈硬化症とはどんな病気か?

閉塞性動脈硬化症とは、動脈硬化によって血流障害が起こり、足などに痛みをもたらす病気です。60代前後の男性に多く発症します。

初期段階では、足のしびれや冷えなどを自覚。進行すると足が痛み、一度に長い距離を歩くことが困難になることも。さらに症状が進行すると、安静にしていても痛みを感じるようになり、重篤な場合には、ちょっとした足の傷口から壊死が起こることもあります。

動脈硬化が原因であるため、足のみならずあらゆる病気のリスクを考えなければいけません。実際に、閉塞性動脈硬化症を発症した人の3割は、冠動脈疾患を合併しています。また、2割の方にも脳血管障害が見られ、十分に注意が必要な病気です。