原因から治療まで!腰部脊柱管狭窄症のパーフェクトナビ
ここでは腰部脊柱管狭窄症の治療を行う日本赤十字社医療センターの口コミ・評判や特長、手術などについて紹介しています。
ドクター情報をみていきましょう。
脊椎外科、整形外科を専門とした、患者からの信頼も厚い先生です。これまでに坐骨神経痛や脊柱管狭窄症についての著書も出版しており、その技術と知識は確かなものです。
経歴
1978年 | 金沢大学医学部卒業後、東京大学医学部整形外科学教室に入局 |
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1986年 | 日本赤十字社医療センター整形外科に勤務 |
1994年 | 米国整形外科学会Traveling Fellowとして渡米 |
1997年 | 日本赤十字社医療センターリハビリテーション科部長 |
2006年~ | 日本赤十字社医療センター脊椎整形外科部長・脊椎センター長 (現 副院長 整形外科センター長 医療技術部長)として勤務 |
所属学会
日本赤十字社医療センターは内科、消化器科、循環器科、呼吸器科、神経内科、精神科、小児科、外科など幅広い診療科目に対応した総合病院で、病床数は一般病床のみで708床あります。
1886年に博愛社病院としてスタートし、1887年に日本赤十字社病院に名称変更。以来、赤十字精神「人道・博愛」に基づき、病気の予防から早期発見、治療、社会復帰まで健康について一貫した医療活動を行い、現在に至ります。
1972年に日本赤十字社産院と統合した経緯があることから産科が有名ですが、脊椎や脊髄の疾患を専門とする脊椎整形外科があり、過去20年における約3000件の脊椎手術の経験を生かした優れた治療が行われています。
腰部脊柱管狭窄症に対する治療方針はまず保存療法を行います。投薬・各種神経ブロック療法・装具療法・理学療法など保存療法で思わしい結果が得られない場合に、手術を検討するのが通常の流れとなっています。
手術すべきかどうかを適切に判断することが重要と考え、できるだけ小侵襲な手術法を優先し、長期間にわたり良好な成績が持続するような手術法が選択されます。
手術の方法には神経を圧迫している骨や靭帯を取り除くだけの除圧術(椎弓形成術)と除圧術に固定術を追加する方法の2つがあります。固定術とは金属のスクリューやロッド、スペーサーなどで背骨を固める手術です。
日本赤十字社医療センターでは独自に開発した「還納式椎弓形成術」が特に成果を上げています。これは骨をいったん取り外し骨の内側を削って脊柱管を広げた後に骨を元に戻す手術で、再発することなく長期的な改善が期待できるものです。
手術法を患者の病態に合わせて臨機応変に選択するのが特長で、固定術を行う際も完全に固めずに背骨の動きを一部残す制動術や曲がった背骨を矯正しまっすぐにする矯正固定術など様々な方法が用いられます。
日本赤十字社医療センターには、「脊椎整形外科」という診療科が存在しています。脊椎整形外科は、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などの病態に対して、より専門的な治療を施すことを目的としている診療科です。
その治療内容は、生活指導などから始まり、リハビリテーション、ブロック療法などの保存療法がメインとなっていますが、必要であれば脊椎手術も行われ、軽度から重度のあらゆる腰部脊柱管狭窄症の治療に対応しています。
当科では効果的な治療を施すために、手術用顕微鏡や超音波メスなど最新の設備を用意しているので、体への負担が軽減された手術を受けることが可能。脊柱管狭窄症の手術では、脊柱管拡大形成術が用いられます。
「還納式椎弓形成術」は、日本赤十字社医療センターにて考案された術式です。これまでの脊柱管狭窄症の手術では、椎弓を多く削り取ることで背骨が不安定になり、再発をしてしまう可能性が高くなっていました。
その点、還納式椎弓形成術では、椎弓を切開して痛みの原因となっている骨の突出を削り取り、取り除いていた椎弓を再度元の場所に戻して固定することで、術後に起きていた背骨の不安定さが起きないというメリットがあります。
手術は約1~2時間程度で終了し、翌日か翌々日には歩行も可能です。約1週間ほどの入院は必要ですが、椎弓が安定する術式であるため、日常動作の制限などもない優れた治療法だと言えます。
◆病院名:日本赤十字社医療センター
◆所在地:東京都渋谷区広尾4-1-22
◆診療時間:8:30~15:00(初診)
◆休診日:土、日、祝、年末年始
◆アクセス:JR「渋谷駅」から日赤医療センター行き、終点下車(約15分)
日本赤十字社医療センターは、地下3階から地上13階までの合計16フロアに加え、屋上にはヘリポートも用意されています。
院内では医療サービス以外の施設も充実しており、売店などがある1階のレインボースクエア、コインロッカー、ATM、宅配便や新聞の購入サポート、無線LANサービス、ランドリーサービスなどを利用することができ、病院内での困りごとを解消してくれるサービスが整っている病院です。
院内に入っている診療科は全40科で、脊椎センターを含む整形外科を筆頭に、皮膚科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、婦人科、脳神経外科、眼科、産科、メンタルヘルス科、小児科などに加え、糖尿病内分泌科、感染症科、リウマチセンターなどを含む内科と、心臓血管外科、肝胆膵・移植外科などの6つを含む外科による構成です。
1階にあるレインボースクエアには、レストラン、売店、コーヒーショップ、生花店、売店、図書室が設置されています。入院中に必要な物品を買いそろえることもでき、面会に来た際の食事や休憩にも最適な場所です。
図書室は患者専用となっており、ここを利用すれば長い入院生活でも退屈さを感じることはないでしょう。
院内にはそれぞれの治療に特化したセンターも10個併設されています。腰部脊柱管狭窄症の治療を行う「整形外科センター」は3階に位置し、関節や脊椎の病変の他に、多発外傷、がんの骨転移などの治療も行われています。
その他にも、救命救急センター、周産母子・小児センター、サイバーナイフセンター、血液浄化センター、血管内治療センター、健康管理センター、骨髄腫アミロイドーシスセンターなど、専門的な内容も治療できる施設が整っているので幅広い病変を治療可能です。
日本赤十字社医療センターでは、リハビリテーションにも力を入れています。リハビリテーション科の利用実績は、全体の半数近くが整形外科患者によるもので、理学療法、作業療法、言語聴覚療法などのリハビリテーションを受けられます。
また、回復期リハビリテーション施設との医療連携によって、患者の状態に応じて適切なリハビリテーション施設を利用することができるため、効率的に機能を回復させて行けるでしょう。