脊柱管狭窄症の日帰りの手術について

こちらでは脊柱管狭窄症の日帰り手術の流れや、費用の相場について紹介しています。

脊柱管狭窄症の日帰り手術とは

脊柱管狭窄症の日帰り手術は、主に「経皮的内視鏡下椎間板摘出術(PED)」という施術方法が採用されています。この術式は腰椎と頸椎に対応していて、腰椎に対して行うときは「PELD」、頸椎に対して行うときは「PECD」と呼びます。

この術式は最新のものなので、日本でもまだ対応していない病院が多く見られます。皮膚の小さく切開したところから内視鏡や手術用具を挿入し、神経を圧迫している原因である椎間板を除去する方法です。

経皮的内視鏡下椎間板摘出術(PED)のメリット

  • 日帰りでの手術が可能
  • 全身麻酔の必要がない
  • 体への負担が少ない
  • 傷痕が非常に小さい
  • 皮膚が癒着する心配がない

メリットとしては、やはり日帰りで仕事などを休まなくても手術が可能なこと(当日休む場合でも一日程度)、そして切開部分も小さいので体に負担がかかりにくい点が挙げられます。

また、他の術式では皮膚が癒着し、再手術の際に問題になることがありますが、経皮的内視鏡下椎間板摘出術ではその心配がありません。

経皮的内視鏡下椎間板摘出術(PED)のデメリット

  • ヘルニアの大きさによっては対応できない
  • 原因部位が残る可能性も
  • 症状によっては適用できない

デメリットとしては、切開部分が非常に小さいため、大きなヘルニアは除去できない場合があることです。さらに、内視鏡でのモニターを確認しながら除去を行うので、内視鏡に映らない部分に原因があった場合、原因部位が残ってしまう恐れがあります。

そして、脊柱管狭窄症の症状によっては、この術式自体が対応できない場合もあります。

脊柱管狭窄症の手術の流れ

脊柱管狭窄症の日帰り手術は、事前の入院も必要ありません。手術当日の流れは次のようになります。

  • 病院に行く前
    当日は飲食は禁止です。食べ物や飲み物をとらない状態で病院に行きます。
  • 手術室へ
    手術はうつぶせの状態で受けることになります。切開する位置を慎重に決め、消毒と局部麻酔を行います。局部麻酔なので、意識がある状態で手術を受けることになり、患者もモニターを通して手術を見ることが可能です。
  • 手術開始
    マーキングした部分を切開していきますが、切開は6~8mmと小さく行います。そこから「カニューラ」という7mmほどの細い管を差しこみ、その管の中に内視鏡を通します。手術は、全てこの内視鏡を通した映像で確認しながら行います。
  • 原因部位の除去
    挿入された内視鏡には手術器具を操作するための場所がついていて、そこから原因となっている椎間板などの除去を行い、神経の圧迫を解消します。神経を傷つけないようにするため、とても高い技術力が必要になる部分です。
  • 縫合
    神経を圧迫している椎間板などを全て取り除いたら、手術器具やカニューラを全て抜き、縫合したら手術完了です。ここまでの手術時間は30~60分。日帰り手術ができるうえに、手術も非常に短時間で終わります。
  • 術後
    手術後は数時間はベッドの上で安静にしなければいけませんが、その後は通常通り歩行ができます。病院や病状によっては1日だけ入院する場合もありますが、そのまま日帰りできる可能性もあります。1~2日後からシャワーが可能です。
  • 術後の健診
    手術をした後は、2回だけ健診に行く必要があります。1回目は3週間後、2回目は3か月後です。その2回の健診を行ったら、脊柱管狭窄症の手術に関することは終了です。

費用の相場は?

経皮的内視鏡下椎間板摘出術は最新の術式ですが、気になる費用はいくらぐらいになるのでしょうか。この術式で手術を行っている病院を調べ、その相場を出してみました。

病院によって健康保険が適用されない場合もあり、保険適用状況によって料金は大きく変わってきます。保険適用にならない場合があるのは、最新の機器や高い技術力が必要になるためなのだそうです。

  • 保険適用対象の場合
    200,000~300,000円前後
  • 自由診療の場合
    700,000~1,300,000円前後
    ※病院によって異なります

また、こちらは手術にかかる料金なので、もし入院が必要となれば別途入院費が加算されます。また、検査料金などもかかってきますので、詳しい料金は病院に問い合わせてみてください。

最新技術で入院不要の脊柱管狭窄症手術

脊柱管狭窄症の日帰り手術は、保険が適用にならない場合もありますが、やはり入院が不要だという点のメリットは大きいものです。

仕事をしていても長期休暇を取る必要もなく、1日休みがあれば手術を受けることができます。また、手術時間が非常に短いので手術に対するストレスもなく、傷痕が小さく目立ちにくいというメリットもあります。

脊柱管狭窄症の日帰り手術に対応している病院は、まだそれほど多くはありませんが、次のページで紹介する病院で受けることができます。詳しい情報はこちらからご覧になってみてください。

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