原因から治療まで!腰部脊柱管狭窄症のパーフェクトナビ
腰部脊柱管狭窄症は、腰部や足の痛みと痺れが主症状です。このうち、お尻からふくらはぎ、足の先までに感じる痛みのことを坐骨神経痛といい、腰部脊柱管狭窄症が原因となっています。
ここでは、腰部脊柱管狭窄症と坐骨神経痛の特徴や改善方法などを詳しく解説していきます。
腰部脊柱管狭窄症は、腰部にある脊柱管が狭くなることで、脊柱管の中にある神経が圧迫されることで、さまざまな症状を引き起こします。その症状は、腰部やお尻から足にかけての痛みや痺れが一般的です。
坐骨神経痛は、お尻から太ももの裏側に伸びている神経が痛むことを指した症状です。その代表的な原因として、腰部脊柱管狭窄症が挙げられています。ただし、腰部脊柱管狭窄症の全ての患者さんに坐骨神経痛が起こるわけではありません。
脊柱管の狭窄が進行したり、狭窄がある部位に大きな負荷がかかって炎症が起きたりといった状態になることで、坐骨神経痛が生じやすくなるのです。腰部脊柱管狭窄症と坐骨神経痛には密接な関係がありますが、必ずしも坐骨神経痛が起きるわけではないといえます。
腰部脊柱管狭窄症と坐骨神経痛の違いについて、それぞれの特徴から見ていきましょう。
腰部脊柱管狭窄症は、腰部にある神経が通っている脊柱管というトンネルが狭くなり、神経が圧迫されることで腰痛や足の痛み、痺れを引き起こす病気です。その症状として坐骨神経痛を生じることが多く、痛みによって歩行に困難をきたす場合もあります。
腰部脊柱管狭窄症は、腰部の脊柱管を圧迫するような動作をとることで、痛みや痺れの症状が悪化してしまいます。逆に、痛みや痺れが楽になる体勢もあるため、自分が感じる症状の程度に合わせて腰部に負担をかけない動作をとりながら生活を送りましょう。
坐骨神経は腰部からつま先まで伸びている神経で、人体の中で最も長くて太いことが特徴です。この坐骨神経が何らかの原因にって圧迫されることで、神経に沿って痛みや痺れを生じます。この症状を坐骨神経痛といいます。
ただし、坐骨神経痛はそれ自体が病気として診断されるわけではなく、原因となる病気があるため、症状として判断されることになります。
坐骨神経痛を引き起こす原因には、主に3つの病気が考えられます。ここでは、坐骨神経痛の原因となる病気について詳しく見ていきましょう。
腰部脊柱管狭窄症は、腰部の脊柱管が圧迫されることで、脊柱管内に走っている神経がダメージを受けてしまい、痛みや痺れを生じる病気です。この痛みや痺れは、特に馬尾神経が圧迫されて生じ、この症状を坐骨神経痛といいます。症状が重い場合は、足を動かしことや歩くことが難しくなることもあるでしょう。
また、この痛みや痺れの範囲や程度には個人差がありますが、ほとんどの方はお尻から足にかけての坐骨神経痛が見られると考えられています。
腰椎の椎間板とは、腰部の背骨にある椎体と椎体間にある軟骨のことです。腰部にある椎間板は背骨をつないでクッションの役目を果たしている部位ですが、そこが何らかの原因で圧迫され、椎間板が飛び出してしまうことで症状を引き起こします。
腰椎椎間板ヘルニアの症状には、腰部やお尻の痛み、足の痛みや痺れが多く、足に力を入れることが難しくなります。このお尻や足の痛みを、坐骨神経痛の症状として捉えます。
変形性腰椎症は腰椎の形がトゲ状に変形し、腰椎にある神経を圧迫することで症状を引き起こす病気です。主な症状として、神経の圧迫による腰部や足の痛みと痺れが挙げられます。
腰部が全体的に痛むこともありますが、特にお尻の部分が痛むことが多く、これを坐骨神経痛と判断されることが多いでしょう。身体を動かすことで痛み、動いているうちに徐々に痛みが軽減されるといった痛みが特徴です。
坐骨神経痛を和らげる方法として、以下のような腰部に負担をかけない動作やストレッチなどが挙げられます。
このような動きやストレッチ、筋力アップの体操は、腰痛の軽減に効果が期待できます。ただし、安全に行うためには医師や看護師、理学療法士の指導のもとで正しい動きを教えてもらいましょう。
また、坐骨神経痛を改善するためには、痛みの原因となる病気の特徴に合わせて対策をとることが大切です。原因疾患によっては、効果がなかったり痛みや痺れを悪化させてしまったりする場合もあります。そのため、坐骨神経痛が起こる原因の早期発見と治療を受けることを優先させるようにしましょう。