原因から治療まで!腰部脊柱管狭窄症のパーフェクトナビ
ここでは、腰椎変性すべり症の症状や原因、診断法や治療法などを詳しく解説します。
腰椎変性すべり症とは、背骨を構成している一つひとつの骨(椎体)がズレてしまう症状のこと。椎体は通常、ブロックを積み上げたように重なっているのですが、重なった椎体が前後にズレてしまうことがあります。
これが腰椎に発症した場合、腰椎変性すべり症と診断されます。
腰椎変性すべり症を発症すると、多くの場合腰痛を伴います。また、足に痺れを感じたり、歩行障害を患ったりする例も見られます。
原因はいくつかありますが、主なものは加齢です。加齢による腰椎への負担の蓄積と、筋肉や靭帯の衰えが原因となります。
また、傾向として女性に多い病気とされていますが、その原因は、閉経によるホルモンバランスの乱れであると言われています。閉経によって女性ホルモンの数が激減した結果、骨粗鬆症を招き、骨が弱くなることが原因ではないか、という説も有力です。
基本的にはレントゲン撮影で診断を行います。
正面と側面の2方向から撮影しますが、場合によっては前かがみになって撮影することもあります。腰椎変性すべり症は前かがみになったときに痛みを発症する例が多いためです。
痛みを生じている瞬間の画像が、最も診断に適しているのです。
また、腰椎変性すべり症の患者は脊柱管狭窄症を併発している可能性があり、詳しく診察するためにMRIを撮影することもあります。
より正確に診断するためには、入院による脊髄造影、CTなどを行います。
治療は基本的には保存療法です。極力体に負担をかけず、コルセットを装着するなどして、安静に過ごします。痛みが生じた場合には、鎮痛剤を服用する場合もあります。
保存療法で効果が見られない場合には、理学療法やマッサージなどの治療を行います。
それでもなお症状が改善されない場合は、いよいよ手術の可能性が出てきます。病院から手術を積極的にすすめられることはあまりありませんが、以下のような場合には、手術の可否を自ら医師に相談しても良いでしょう。