原因から治療まで!腰部脊柱管狭窄症のパーフェクトナビ
ここでは腰部脊柱管狭窄症のリハビリにも用いられる、有名な腰痛体操をご紹介します。
腰部脊柱管狭窄症を治療した後は、運動療法と呼ばれるリハビリを行うことが一般的です。
医師の指示のもと、理学療法士によって個別のプログラムが作られるため、さまざまな運動療法が存在します。
ここでは、その中でももっとも有名な「ウイリアムスの腰痛体操」を紹介します。
①.仰向けになり、両膝を曲げた状態になります。反動をつけず、上半身をゆっくりと起こし、体に無理のない程度に腹筋を鍛えます。難しい場合には、腕を胸の前で組み、上体を起こして5秒ほどお腹を見ましょう。
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②.同じく仰向けの状態で、お腹の上で両手を組みます。そのままお尻に力を入れ、腹筋を意識しながら骨盤を持ち上げましょう。少しだけ床から浮かせる程度でも効果はあります。
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③.仰向けの状態のまま足を曲げ、膝を胸のほうまで持っていきます。背中や腰の筋肉が伸びるイメージしましょう。
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④.床に座り、両足を前に伸ばします。そのまま手が足の指先につくよう、上半身をゆっくりと前に倒します。なるべく膝の裏が床から離れないようにしましょう。
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⑤.一度ゆっくりと立ち、膝を曲げてしゃがんだ状態になります。両手を床につけ、そのまま片足を後ろに伸ばします。腰の前あたりの筋肉が伸びるのを感じるでしょう。これを両足それぞれ10回ずつ行います。
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⑥.立った状態から、ゆっくりとしゃがみこみます。ゆっくりやるのがポイントになります。難しい場合には、ゆっくりと椅子に腰を掛けるだけでも効果は見られます。
以上6つの工程を、それぞれ10回ずつ行いましょう。これらのストレッチ体操により、筋肉をリラックスさせ、関節の動く範囲が広がります。また、脊柱を支える筋力の強化にもつながるため、腰部脊柱管狭窄症の再発・予防に高い効果を発揮します。
こちらの運動療法を、さらに進化させたと言われる「マッケンジーの腰痛体操」というものもあります。慣れてきたらこちらにチャレンジしてみるのもいいでしょう。
運動療法は、腰部脊柱管狭窄症のリハビリにとても効果的なものです。
しかし、誤ったやり方や、運動療法を行うべきではない患者が続けた場合、かえって逆効果となってしまう場合もあります。
同じ腰部脊柱管狭窄症という病名でも、症状のレベルや範囲、手術内容なども個人によって大きく違ってきます。
腰はとても繊細な部位。自己判断で運動療法を行うことは避けて、かならず医師か理学療法士の指導の範囲で行いましょう。